第152章 旧知

景雲昭は前世で知り合いが少なく、特に異性はほとんどいなかったが、目の前のこの人は何度も彼女を助けてくれた。

この人は白俞安という名で、名門校を卒業し、ずっと都で働いていたという。両親は故郷で暮らしており、寧郷町の出身だった。本来なら都で暮らし、彼女とは無関係のはずだったが、この白俞安は運が悪かった。

彼には大学時代からの恋人がいて、二人は学校から社会人になり、順調に結婚した。

しかし白俞安は良い仕事と将来性があったものの、後ろ盾がなく、経験も浅く、さらに家庭環境も普通だったため、二人は都でローンを組んで家を買って暮らすしかなかった。それでも苦労の中の楽しみと言えるほど、双子の息子まで授かった。

だが残念なことに、幸せな生活は長く続かなかった。白俞安は妻の不倫を偶然発見し、相手は自分の上司だった。