第211章 人情味のない

景雲昭は言い終わると、景鐵軍の反応を待たずに直接立ち去った。その清楚で気高い姿に、景鐵軍は少し呆然としてしまった。

彼には三人の子供がいて、そのうち二人は娘だった。その二人の女の子も景雲昭とそれほど年が変わらないのに、彼女のようではまったくなかった！

「雲昭ちゃんは？」王新芳が検査を終えて出てきたとき、周りに夫しかいないのを見て尋ねた。

「帰ったよ」景鐵軍は良い顔をしていなかった。さらに付け加えた。「今はまだ私たちの娘じゃないから、責任を持つ必要はないって」

この言葉を聞いて、王新芳は目を丸くした。

「どうして...」

どうしてこんなに情け知らずの子がいるのだろう？確かに鑑定結果はまだ出ていないが、他の面ではほぼ確定しているのに、景雲昭も分かっているはずなのに？これが十六歳の子供らしいだろうか？まるで深い恨みでもあるかのような冷たい態度。

二人は目を合わせたが、多くを語らなかった。ただ先ほど支払った検査費用を思い出すと、また胸が痛んだ。

景雲昭は寧市に来たからには、当然会社にも行かなければならなかった。

寧市の不動産価格は華寧県とは比べものにならず、白俞安は寧市のオフィスビルで一フロアを借りていた。面積も決して小さくなく、今や会社の社員たちは各自の職務を全うし、さらに創業したばかりということもあって、意気込みは非常に高かった。

この頃、玉霊酒業の全製品は景雲昭が空間から取り出したものだったが、まもなく工場の方で産業チェーン全体を支えられるようになり、彼女がこれほど心血を注ぐ必要もなくなるはずだった。

この時、白俞安と項瑾は彼女が寧市に来たと聞いて、なぜか興奮し、さらには緊張していた。

景雲昭は年齢は若いものの、その威厳は決して弱くなかった。現在、会社は形も整っているが、この真のBOSSである景雲昭が来訪した際に従業員たちに問題が生じないかと心配で、この日は従業員たちへの要求をより厳しくした。皆は何か重要な顧客が視察に来るのかと思っていたが、入ってきたのは十五、六歳の少女だけだった。

理解できず、むしろ不思議に思った。

士気への影響を避けるため、景雲昭の身分は明かされておらず、従業員たちの目には、彼女は白俞安という総経理の妹としか映っていなかった。