第229話 成立

内々で解決するのが、誰にとってもいいことだ。

蔣家のご両親は歯ぎしりしながら、景雲昭の法外な要求に怒り、さらに蔣夏がこんな大きな弱みを握られたことに腹を立てていた!

もし蔣夏が名前を書いていなければ、彼らが認めない限り、この三通の手紙は彼らとは無関係だったのに。今となっては、相手を追い詰めることもできず、自分たちまで損をしてしまった。

蔣家のご両親は胸が詰まる思いで、当事者である蔣夏の気分はさらに最悪だった。

彼だって馬鹿じゃない。最初から名前を書くつもりなんてなかったのに、景雲昭があんなに嬉しそうな顔をしているのを見たから、騙されてしまったんだ!それに景雲昭がこんなに大胆で、みんなの前で彼をボロボロにして、さらにこんなもので脅すなんて思いもしなかった!

結局、この恋文が広まれば、彼は終わりだが、景雲昭の評判も良くはならないはずだ。