蔣夏のその一声で、蔣家のご両親は呆然となった。
「息子、本当にこの景雲昭のことが好きなの?」蔣お母さんは少し呆然として尋ねた。
彼女は息子のラブレターに本当に見せられないようなものが書かれているとは思っていなかった。結局のところ、彼女の心の中で、息子は謙虚で礼儀正しく、温厚で優雅で、成績も良く性格も良く、以前はクラス委員長だったし、今はそうではないが、人付き合いも悪くない。そんな賢くて思いやりのある子供が書いたラブレターは、きっと素晴らしい内容のはずだと。
そのため、蔣家のご両親はラブレターを公開することに何の制止もなかった。
しかし息子がこれほど反対するということは、恥ずかしいと感じているか、本当に景雲昭のことが好きなのか、もしそうなら、息子は確実に景雲昭が退学や転校することを望まないはずだ。
蔣夏は顔色を悪くし、しばらく我慢してから口を開いた。「これは僕が彼女に書いたもので、他人に見られたくないんです...」
蔣お母さんは、やはりそうだという表情を浮かべた。
「息子よ、早すぎる恋愛をするなら、お母さんは反対しないわ。でも、目を光らせて選ばないといけないでしょう?この景雲昭を見てごらん、どこにも取り柄がないじゃない?こんな人があなたを害するわよ!」蔣お母さんは心を痛めて言った。
蔣お父さんも非常に不機嫌だった。結局のところ、この景雲昭は年長者を尊敬する意思が全くなく、少し反抗的すぎるのだ。
そして、この時、齊先生は頭が痛くなるほど怒っていた。「まさに朽ち木は彫れずとはこのことだ!この子は自分で書いた不適切な内容を、景雲昭に押し付けようとしている!主任、このような品性の子供は私には教えられません!」
親は子供の最初の教師だと言われるが、この言葉は絶対に間違いない!
彼は普段からこの蔣夏があまり好きではなかった。主にこの子供の人柄があまり正しくないからだ。成績は悪くないが、性格が傲慢すぎる。一見謙虚に見えるが、実際にはやや自意識過剰で、例えば授業中、自分に都合の良い発言をよくし、さらに陰で、他の生徒の悪口を彼に言うのが好きだった。
告げ口をする生徒を好む教師ばかりではない。特に蔣夏のような生徒は。