第252章 一度蛇に咬まれ

景雲昭の三人は帰り道を進み、再度お礼を言った後、別々の道を行くことになった。黎少雲はその日、県の町には留まらず、直接都へと戻っていった。

彼のこの義理堅い行動に、景雲昭は感動せずにはいられず、態度が180度変わり、特別に空間から果実酒や薬酒を選んで持たせた。

しかし出発前、黎少雲は心配そうな顔で彼女に尋ねた。「実の両親を探すのを手伝おうか?」

杜霖も心配そうな顔をしていた。

景雲昭は瞬時に体を強張らせ、首を横に振った。

一度蛇に噛まれた者は縄を見ても怖がる。彼女は自分の実の親がどんな人たちなのか分からない。期待は大きいが、現実はしばしば失望のためにあるのだ。

捨てられた子供に過ぎない。たとえ見つかったとしても、彼らの喜びにはならないだろう。そんな思いをするくらいなら、自ら苦しむ必要はない。もし万が一、また男尊女卑の家庭に出会ってしまったら、彼女のような性格ではどう対処すればいいのか。

黎少雲は明らかに彼女が抵抗を示すことを予想していたようで、それ以上勧めなかった。

この二人と別れた後、景雲昭は団地に戻った。

今日の彼女の里帰りは友人たちにとってとても重要な出来事だったため、放課後すぐに蕭海清たちは家に駆け戻り、景雲昭を見るなり即座に駆け寄ってきた。

「いとこ、どうだった?家族はあなたに優しかった?いじめられなかった?弟や妹たちはあなたに似てる?」蘇楚は急いで尋ねた。

甘堇辰も心配そうな顔をしていたが、蘇楚のように率直ではなかった。「こんなに早く帰ってきたの?泊まっていかないって言われなかったの?」

景雲昭が答える暇もないうちに、蕭海清が蘇楚と甘堇辰を引き寄せ、直接彼女の隣に座り、強引に彼女の顔を両手で包み、目を合わせて尋ねた。「あの人たち、あなたを大切にしてくれた?もし優しくしてくれなかったら言ってね。不満を抱えたまま我慢しないで!」

彼らの景家夫婦に対する印象は本当によくなかった。とにかく一言で言えば:変!

お金がなくて景雲昭に相応しくないと思っているわけではない。貧しい親でも、親がいないよりはましだ。このように反感を持つのは、直感的なものだった。はっきりとは説明できないが、まるで景雲昭が彼らに連れ去られてしまうような気がしていた。