でも彼は言わなかった、社長がこんな感じだとは……
悪いわけじゃない、むしろ若くて美しすぎるくらいだ。
白俞安はすぐに電話を切り、楚榮は一瞬にして自分が完全に気まずくなったと感じた。このような若い娘を前にして、彼は一時何を言えばいいのか分からなくなった。以前の社長たちはほとんどが純粋なビジネスマンだったが、目の前のこの人は……
もし自分が間違ったことを言ったら、彼女は泣き出したりしないだろうか?
「あの、景社長……」楚榮は口を開いたが、言葉に詰まった。
景雲昭は彼を一瞥して:「これらは全部あなたが炒った茶?」
楚榮は頷いた。
「なかなかいいわね」景雲昭は満足の意を示したが、さらに続けた:「でも今後、私たちの商売が上手くいくようになったら、あなた一人では茶を炒るのが追いつかなくなるわ。専門の茶炒り職人を雇って手伝ってもらえばいい……」
「分かっています。でも不思議なのは、この辺りにはお茶畑がないはずですが、私たちのお茶はどこから運ばれてくるんですか?」楚榮は無意識に尋ねた。
この一言で、雰囲気は和らいだ。
「それはあなたが気にすることではありません。私たちの企業秘密です。ただ、開店後は南方に見に行ってもいいでしょう。良いお茶の仕入れ先があれば連絡を取って、高品質なお茶や希少なお茶を仕入れることもできます」と景雲昭は続けた。
外部から仕入れることで、不必要な疑いを避けることができる。
楚榮はよく理解できなかったが、協力的に承諾した。しかし突然気づいたのは、相手がたった二、三言話しただけで、自分の心の中ですでに認めていたということだった。
彼女には人を信頼させる雰囲気があり、話し方には威厳があって、まるで子供には見えなかった。
しかし、楚榮が観察している時、突然「景雲昭」という三文字をどこで聞いたことがあるのか思い出した……
先日、彼のある年長の親戚が、彼が華寧県にいると聞いて、わざわざ電話をかけてきて、第一中学校にいる景雲昭という女の子を見に行ってほしいと頼んできた。そしてくどくどと長々と、その子がどれほど悲惨で、どのように他人に虐待され陥れられたかを話した……
ただ、その時は白俞安の依頼を受けたばかりで、この茶荘の整理を始めたところだった。どこに余分な時間があっただろうか?強引にその年長者の要求を断り、そのために怒られもした。