第388章 改心の余地なし

景雲昭は皆が知らんぷりをしているのを見て、心中怒りが燃え上がった。

紀姍姍は緊張のあまり、馬の体を必死で掴んでいた。馬は痛みで更に狂ったように暴れ、足元から土埃が舞い上がった。次の瞬間には振り落とされてしまうかもしれない。この小馬は背が低いとはいえ、このような重力で落ちれば、かなりの怪我は免れないだろう。

景雲昭は両手を軽く握りしめ、蕭海清は歯を食いしばって言った。「私が行きます。」

「あなたが行って何になるの?そこにいなさい!」そう言うと、景雲昭は身を翻し、すぐに馬を駆って向かっていった。

耳元で風が唸り、景雲昭の頭の中は真っ白になった。初めての乗馬でこのような高難度の状況に直面し、緊張しないはずがない。しかし今は紀姍姍に目を凝らしているため、余計なことは考えられなかった。