第565章 ざまあみろ

景雲昭が断ると、この男の表情は一気に険しくなった。

「景お嬢様は私の提示額が低すぎるとお考えですか？」男は手に持っていたものを引っ込めながら、考えて言った。「まさか景お嬢様のような清楚な方がこんなにも欲張りとは思いませんでした。こうしましょう。もし白社長が案件を我が社に任せてくれるなら、景お嬢様に別途報酬をお支払いします。必ずご満足いただけるはずですが、いかがでしょうか？」

その言葉はかなり露骨だった。

蘇楚と甘堇辰は表情を変えたが、景雲昭の本当の身分を知らなかったため、言いづらいところもあった。

景雲昭は怒るどころか、笑みを浮かべた。

自分の会社を危険に晒すほど愚かではない。

目の前のこの男のやり方を見ると、会社もたいしたことはないだろう。この案件が彼の手に渡れば、彼女を満足させるような提案は出てこないだろうし、そうなればかえって面倒なことになる。