第640章 魅力満点

一席の話が終わると、皆がその女性を見つめていた。

隣にいた別の女性が急いで彼女の腕を引っ張った。「あの……景雲昭が全部当てたんじゃないの？」

もし当たっていなかったら、どうしてこんな表情をするだろう？驚きと恥ずかしさが入り混じり、さらに落ち着かない様子が顔に表れていた。

「もしかして息子があなたに話したの……」その女性が口を開いた。

景雲昭は軽く笑った。「彼が話したかどうかはクラスメイトに聞いてみてください。皆知っていることですが、私はプライベートな話をするのが好きではありません。普段みんなで話すときは複雑な問題について議論することが多く、あなたのプライベートを探るほど暇ではありません」

「ママ、僕は本当に言ってないよ。入学してから景雲昭とはまだ一度も話したことないんだ……」その男子生徒も少し恥ずかしそうに言った。

「じゃあどうして……」女性は困惑した表情を浮かべ、しばらくして恥ずかしそうに言った。「あなたは本当に医術を知っているの？ということは、さっき息子のことを言ったのは……全部本当なの？」

「もちろん本当です。私は人の体を使って冗談を言うようなことはしません。お子さんの症状はそれほど深刻ではありません。普段からよく休息し、適度に運動して心を落ち着かせれば良くなります」と景雲昭は続けた。

この女性の体についても、同様にそれほど深刻ではなかった。

一般的に人には好みがあるものだが、好きなものを摂りすぎると、必ず体のバランスに影響が出る。この女性はちょうど栄養の摂取が少し多すぎて、火の気が強すぎるのだ。普段好きなものを全て控えめにし、夜は少なめに食べ、雑穀や野菜をたくさん食べれば、この火の気も自然とゆっくりと収まるだろう。

女性はほっと息をついた。

しかし景雲昭を見る目が少し変わっていた。数秒後、口を開いた。「実、実は……体育の授業は週に2回だけだし……そんなに影響ないわよね……」

息子の健康より大切なものがあるだろうか？

以前は息子の食欲不振が勉強と関係していることを知らなかったが、今息子のやせ細った体を見て、心配しないわけがない。

景雲昭は口元を引き締め、少し笑みを浮かべると、歩いて戻りながら、黎少雲に鋭い視線を投げかけた。