第663章 警察に通報したくない

景雲昭は切り取った写真を黎少雲に送り、写真の細部をすべて修正してもらった。

一連の作業を終えたのはほんの数日のことで、校長が与えた2週間の期限までにはまだ余裕があった。

しかし学校内の噂はますます激しくなり、学校側が蕭海清は一時的に自宅学習をしていると説明しても、他の生徒たちの目には依然として彼女が退学させられたように映っていた。

さらに「調査中」という言葉も完全に無視されていた。結局のところ、人々は写真を見て、それが動かぬ事実だと思い込んでいたのだ。

この日、景雲昭は一束の写真を生活指導主任の机の上に置いた。主任は驚いた表情を浮かべ、明らかに景雲昭が本当に証拠を持ってくるとは思っていなかったようだった。しかし写真を見ると、その顔の表情がしわくちゃになるほど驚いた。

「これは……蕭海清、写真の中の人が誰か知っているよね?これは……」強姦未遂だ……

主任も受け入れがたい様子だった。結局は学校の生徒のことであり、このような事態に直面して、彼の心にも怒りが湧いていた。

「主任、この件は私の父に関係していますので、警察には通報したくありません」と蕭海清は言った。

もちろん、本当の理由は蕭道安のためではなかった。

これらの写真はすべて偽造されたものだった。教師たちには見抜けなくても、警察に送られて一連の比較分析が行われれば、ばれる可能性が高くなる。彼女はそんな無駄な努力をするつもりはなかった。

たとえ事実が彼女の偽造した写真と同じだったとしても、今は他に方法がなかった。

蕭海清がそう言ったので、主任の顔にも残念そうな表情が浮かんだ。

「後で他の幹部にも話しておくよ。これらの写真は回覧した後で返却するけど、ただ……」主任は眼鏡を外して拭き、再びかけ直して言った。「景雲昭、この学校の掲示板は……」

まだダウンしたままだ。

景雲昭は一瞬驚いた。「申し訳ありません、主任。この数日は忙しくて忘れていました。ご安心ください、後で掲示板を元の状態に戻すよう手配します」

もちろん、その中の蕭海清に関する不利な発言はすべて一つ一つ削除され、何一つ残さないつもりだった。

主任は口角を引きつらせた。「わかった、二人とも出ていいよ……そうだ、あと数ヶ月で大学入試だ。二人ともしっかり勉強するように」