放課後、ロリータは建物を出るジェスリンに近づいた。
「ローズ、どうしたの?最近機嫌悪いみたいだけど」
「何でもないわ、大丈夫」
「い、いや、そうは思えないけど」ルーベンスタインは眼鏡を直しながら反論した。
「オタクでもわかるぐらいよ」ロリータはニヤリと笑った。
何か言いかけたルーベンは黙ったままだった。彼は彼女のいじめに慣れてしまい、もう抗議もしなくなっていた。この数ヶ月一緒に過ごすうちに、三人はクラスメイトというより友達と呼べるほど互いを理解するようになっていた。
「気分転換に新鮮な空気と感情を発散できる場所が必要だと思うわ。このまま抑え込んでたら爆発しちゃうわよ」ロリータが提案した。
「そ、それはいい考えだと思います。今日は金曜日だし」ルーベンは頷きながら同意した。