第335章 二伯に会った!

三人は白井家に入った。

白井さんの母親はメイドにお茶を入れるように指示し、三人を一階のある部屋の前まで案内した。

白井さんの母親は優しい表情を浮かべていた。白井桜子の持つ穏やかな雰囲気は母親譲りだった。彼女は皆を見つめながら、ゆっくりと言った。「あと二日で、彼の命日なの」

そう言って、彼女はドアを開けた。

三人はそこで初めて部屋に入った。

沢井恭子はすぐに壁に掛けられた白黒写真に目を留めた。白井の父親は温厚な容貌で、白井隆司と少し似ていて、まさに白井家の者という感じだった。

彼女が白井隆司を見ると、彼の視線はその写真に釘付けになっていた。彼は興奮した表情で、目に光を宿し、今にも写真に飛びつきそうな様子だった。

やはり、これが白井家の次男だったのだ。

白井隆司は興奮のあまり体が震えていた。写真の人物について、お正月のたびにおばあさんが見せてくれて、これが叔父さんだと覚えておくように、もし外で見かけたら必ず家に連れて帰るようにと言っていたのだ。