しかし、目の前の答案用紙の点数は、予想外に高かった。
満点は100点で、この答案用紙は98点を取得していた。
減点された2点は、ある記号の誤りによるものだった。
そしてこの記号の誤りも不注意によるものではなく、以前の書き方であり、国際的なルールが2年前に変更されたばかりだった。
つまり、理論的には、この競技の答案用紙は、この人物が全問正解できたということだ。
これは珍しいことだった。
「社長、今、学生たちから異議が出ています。この学生の成績に誤りがあるのではないかと。」助手が傍らで尋ねた。
再審査の申請があったため、機構の人々も無視するわけにはいかず、規則に従って確認する必要があった。
「もう確認することなんてないだろう。答案用紙はここにあるし、昨夜から何度も何度も確認してきたんだ。」