第191章 原詩織の希望が潰える

「なんてこと!佐藤和音が本当に一位なの?成績の記録に間違いはない!まさか、世界はどうなってしまったの?落ちこぼれが逆転したんだ!」

「落ちこぼれの私から言わせてもらうと、今日から佐藤和音は私の憧れの人になった!やる気が出てきた!目標ができた!わんわん~」

「一つ聞きたいんだけど、証拠もなしに佐藤和音がカンニングしたって言ってた人たち、顔が痛くないの?」

顔が痛いのは間違いない。痛すぎて今は意見を述べる気にもならないだろう。

ほとんどの学生の議論は佐藤和音の急激な進歩についてだった。

でも、気分を害している学生もいた。

大井心は珍しく勇気を出して、声を持って奥村茂の席に向かった:

「ほら見て、ヨーリー化学材料研究機構の人たちまで声明を出したのよ。試験結果に問題はなくて、和音の成績は妥当だって。まだ何か言うことある?」