第285章 秋次おじいさんが奥村茂を懲らしめる(2)

奥村茂は菊地秋次の質問に答えるべきかどうか躊躇したが、青山先生の許可を示す態度を見て、ようやく答え始めた:

「ありません」奥村茂は否定する時、声に迷いはなかった。「でも、調べてもらえばいいです。この件について疑問を持っているのは私だけではありません。学校の掲示板のコメントを見てください。みんな同じような疑問を持っています」

一人だけの疑問ではないからこそ、奥村茂は自分の疑念を口にする時、とても自信に満ちていた。

三人成虎という言葉の通り、同じことを考える人が他にもいると分かった時、自信は徐々に増していった。

「つまり、証拠はないけれど、大衆の支持があるから、衆を罰せずという考えで、間違いを犯すのが一人じゃないから全く心配していないということですか?」菊地秋次の口調には嘲りが滲んでいた。