039:自慢魔の叔父

徳川秋水は鈴木澪由と徳川勝の一人娘で、徳川家の後継者でもあった。

この数年間、鈴木澪由と夫の徳川勝は娘を探し続けてきた。

しかし、大海の中から針を探すようなものだった。

山下おばあさんが毎年最も恐れているのは、この古い友人の誕生日だった。

行くのも良くない。

行かないのも良くない。

そう考えると、山下おばあさんは再び溜息をついた。

徳川家の事情について白川露依も知っていたが、徳川秋水が鈴木澪由の誕生日に行方不明になったことは知らなかった。それを聞いて、彼女は驚いて言った:「なるほど、鈴木叔母さんと徳川叔父さんが誕生日を祝わない理由が分かりました。」

彼女はただ二人がそういうものを好まないと思っていた。

実は......

隠された事情があったのだ。

しばらくして、白川露依は続けて言った:「お母さん、6月18日が鈴木叔母さんと徳川叔父さんの辛い日なら、なおさら行って慰めるべきですよ。そうしないと、きっと二人はますます悲しくなってしまいます。」