城井お父さんは続けて言った。「うちの家族で合計6000万円ぐらい集められるから、残りはローンを組もう!私と母さんの退職金を合わせると月に10万円以上あるからね!ローンを組んでも、そんなに大変じゃないよ。」
大変じゃない?
3000万円もの額が大変じゃない?
家を買ったら、リフォームもしないといけないし、家具も買わないといけない。これらも全部出費だ!
小林桂美はそんなに大きなプレッシャーを感じたくなかった。彼女は心の中で慎重に考えてから、続けて言った。「お父さん、お母さん、今住んでいる家を売りましょうか!家を売れば、お金は確実に足りるはずです。」
どうせこちらに引っ越したら、もう銀杏通りには戻らないのだから。
家を売ってしまった方がいい。
銀杏通りの家を売れば200万円以上にはなるはず。そう計算すれば、家を買うのにそれほど足りないわけではない。
これを聞いて、城井定邦は頷いた。「それはいいね。やっぱりローンの負担は大きすぎるから!全額支払えれば、後は沙織の趣味に専念できるしね。」
息子が同意したので、城井お母さんももう反対しなかった。「そうね、それでいいわ。」
孫娘がここを気に入ったのだから仕方ない!
不動産屋はすぐさま話に乗った。「みなさんがお決めになったなら、今日この場で契約しませんか?このタイプの物件は非常に人気があって、明日には売れてしまうかもしれませんよ!」
これを聞いて、城井沙織はすぐに言った。「はい、今日決めましょう!手付金はいくらですか?」
彼女は確認した。この団地以外には、帝苑マンションの周辺には他の隣接する団地はなかった。
城井沙織はこんな良い機会を逃したくなかった。
「100万円です。」不動産屋は笑顔で言った。「それに、こちらは既存の物件なので、全額支払いが完了次第、すぐに鍵をお渡しして、リフォームを始められます。」
城井お母さんは目を細めて、「半額を支払えば鍵をもらえますか?」
「もちろんです。」不動産屋は続けて言った。「ただし、残金は1ヶ月以内にお支払いいただく必要があります。」
城井お母さんは少し考えて、「それなら、今日一部のお金を支払って鍵をもらい、リフォーム業者に見てもらいましょうか?」
すばやく決断を下す。
手付金を払うことに決めたのだから、すぐに鍵をもらってリフォームを始めた方がいい。