115:嫉妬_7

小林桂代と大川素濃は目を合わせると、すぐに車のドアを開けて降りた。「こんにちは、私は美人亭の責任者の小林桂代です。こちらは美人亭の副社長の大川素濃です」

大川素濃はすぐに皆に挨拶した。

簡単な紹介の後、山口暁は笑いながら言った。「大川社長、お車をあちらに停めておきますね」

そう言って、山口暁は中村強と小口浩明の方を見た。「中村叔父さん、山口おじさん、小林社長と大川社長を先に食事に連れて行ってください」

「はい」中村強と小口浩明はうなずいた。「小林社長、大川社長、こちらへどうぞ」

大川素濃は車のキーを山口暁に渡し、小林桂代と一緒に中村強と小口浩明の後についていった。

おそらく二人の女性が緊張するのを心配してか、食事の際に村長は特に自分の妻と娘を呼んできた。

食事の後、山口暁は乾燥した花と薬草を担いできた。「小林社長、大川社長、ご覧ください。これが私たちの村で乾燥させた蓮の花とクチナシの花です。ご確認ください。すべて太陽で乾燥させたもので、絶対に化学成分は添加していません」

小林桂代は蓮の花を一握り取り、細かく観察した。

多くの農家は色合いと乾燥花の保存期間を保つために、硫黄燻蒸を選ぶため、小林綾乃は特に小林桂代に硫黄燻蒸花を見分ける方法を教えていた。

検査機器はなかったが、小林桂代は一目で山口暁が嘘をついていないことがわかった。

これらの花の品質はとても良く、すべて自然乾燥されたものだった。

大川素濃は好奇心を持って尋ねた。「村全体がこの仕事をしているのですか?」

山口暁はうなずいた。「はい、例年ならこの時期には乾燥花はすべて売り切れているのですが、今年は業界の冬の時代に遭遇して、多くの常連客が赤字で転業してしまったので...」

ここまで言って、山口暁はため息をつき、続けた。「今でも多くの花が畑で腐っています」

これらを栽培してお金を稼ぐために、人生の半分の貯金をつぎ込んだ家もある。

だから。

小林桂代と大川素濃は彼らの村の唯一の希望であり、さらには救世主でもあった。

彼らの村はこの機会を大切にしていたので、渡辺お父さんから電話を受けたとき、すぐに準備を始め、特に重視していた。

小林桂代は乾燥花を置き、笑顔で山口暁を見た。「あなたたちの商品はすべて買い取ります。しかも、あるだけ全部買います。長期契約も結べますよ」