第412章 新しい世界に入った(22)

緊急会議の後、安藤間と打ち合わせをして、彼女に何をすべきか伝えた。

安藤間は女優出身だけあって、可哀想な振りをして同情を買うのは得意だった。

ユニバースメディアの方も、記者会見を開き、この件について説明するというニュースを流した。

多くの記者やメディアが招待を受け、必ず出席すると表明した。

安藤間は会社が出てきたことで、心の重荷が下りた。ユニバースメディアが国内でどれほどの影響力を持っているかは周知の事実で、ユニバースが出てくれば彼女は間違いなく大丈夫だ。

今は目の前の問題を解決し、その後、誰が彼女の背後から刺したのかを調査する必要がある。

彼女はもともとあの斎藤きくこを潰そうとしていたのに、まさかこんなタイミングでこんなことが起きるとは思わなかった。

彼女はこの偶然を疑ったこともあった。ちょうど彼女がきくちゃんをいじめている時に、自分に問題が起きるなんて。

しかし考え直してみると、斎藤きくこなんて何者でもない。彼女がどんなに頑張っても、こんなことを仕組めるはずがない。

だから...この件と斎藤きくこの関係は本当に薄いだろう。

でももし斎藤きくこでないなら、誰なのか?

一体誰が彼女を陥れようとしているのか、安藤間は長い間考え、心の中にはいくつかの候補があった。彼女のライバルがあまりにも多すぎて、誰でも可能性があった。

ふん!

今は誰が背後から刺したかに関わらず、この件さえ乗り切れば、必ず十倍百倍千倍にして返してやる!

さすがユニバースメディアは国内最大の映像会社だけあって、問題解決のスピードも速い。すぐに午後に記者会見を設定した。

安藤間も自分をか弱く見せるように装った。もし以前のニュースがなければ、彼女のあの姿は本当に人の同情を誘うものだっただろう。

表面上は弱々しく見える安藤間が、実際には内心で冷笑していることなど、天のみぞ知る。彼女はこんな小さなことで人に踏みつけられるようなことは絶対にない。

「メディアの皆様、私は今回の記者会見の司会を務めます。ユニバースメディア株式会社の山口健太社長を代表して、今日流れた不適切な事件について、メディアと公衆の皆様に事実をお伝えします!皆様には是非とも是非をわきまえていただき、このような不正な風潮が私たちの耳を汚さないようにしていただきたいと思います。」