第468章 Y市の風雲人物(28)

三島明はまだ杉本瑠璃が何か言うと思っていたが、結局「黙れ」の一言で、彼は何も言えなくなった。

道中、再び沈黙が続いた。三島明も今回は大人しくなった。彼は分かっていた、杉本瑠璃と話すことは、自分から喧嘩を買うようなものだと。

真夜中だったので、佐藤執事も心配で、車のスピードはかなり速かった。

すぐに病院に到着し、杉本瑠璃が最初に車から降り、降りるとすぐに中へと歩いていった。

一方、三島明はだらしなくゆっくりと車から降り、ドアを強く閉めてから、杉本瑠璃の後を追って中に入った。

三島明は心の中で自分に言い聞かせた、これは祖父のためだ、そうでなければ絶対に杉本瑠璃の言うことなど聞かないだろう。

三島明は杉本瑠璃についてエレベーターで最上階まで行った。エレベーターのドアが開くと、朝日執事がそこに立っていて、杉本瑠璃を待っているようだった。