041たとえ中村修本人を連れてきても(4章)_3

外。

水島亜美はまだ警察官と延々と話し続けていた。

安藤秀秋は眉をひそめ、この件は単純な問題ではないと感じていた。

警察官は安藤秀秋を休憩室へ案内し、あのお婆さんと会わせようとした。彼は冷静そうな安藤秀秋を見て、声を潜めて注意した。「お二人とも、相手に謝罪した方がいいですよ」

白川華怜はまだ学生で、木村翼は今PTSDの症状が出ているため、警察は両者を引き離していた。

廊下の突き当たりにある休憩室。

先ほどの中田お婆さんと彼女の孫がいた。

警察官が休憩室のドアを開けると、水島亜美は中の異様な雰囲気を感じ取った。

「署長」ドアを開けた警察官は非常に恭しく言った。「連れて参りました」

署長は返事をせず、相手に愛想笑いを向けながら話していた。「中田お婆さん、ご安心ください。この件は必ず公平に処理いたします」