074謎めいたリャンリャン、クールな王様の後始末_3

彼は最近中国語の勉強が上手くいっていて、タイピングもまあまあだが、話すとなると、一つ一つの言葉が舌を噛みそうになる。

安藤秀秋と安藤宗次は「……?」

二人とも沈黙を保っていた。

安藤秀秋は黙々とランス先生に田中局長が持ってきたお茶を入れ、ランスから親指を立てられた。

水島亜美はまだ目覚めていなかったが、バイタルサインは安定していた。

白川華怜は水島亜美の傍らに座り、さりげなく彼女の脈を取った。

「白川さん」ランスは茶碗を持ちながら傍に立ち、先ほどの出来事で自分の中国語が下手だと感じ、英語に切り替えた。「これが中医学の脈診ですか?」

「はい」白川華怜は手を引っ込め、水島亜美の脈は安定していた。彼女はゆっくりと息を吐き、のんびりと安藤秀秋に告げた。「おばさまは明日の午前中には目を覚まします」

安藤秀秋は横で食事をしていた。

白川華怜の言葉を聞いて、慰めの言葉だと思い、「ありがとう、大丈夫だよ、心配しないで」と答えた。

安藤宗次はここで一日一晩過ごし、夜は白川華怜と一緒に帰り、明日の朝また安藤秀秋に食事を持ってくることにした。

ランスも白川華怜について階下へ向かった。「白川さん、振究、振究を…」

「鍼灸です」白川華怜は訂正した。

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翌日。

午前中。

安藤蘭と渡辺泉はいつも通り病院に水島亜美を見舞いに来た。

「お二人とも忙しいでしょうから、毎日来る必要はありませんよ」安藤宗次は渡辺泉に対する態度も少し良くなり、安藤秀秋に向かって「田中くんが昨晩買ってきた果物を洗ってくれ」と言った。

安藤秀秋は果物を洗いに行った。

この二人は渡辺泉に感謝はしているものの、親しみは感じていなかった。

安藤蘭は安藤秀秋が洗って持ってきた果物を見ながら、安藤宗次の渡辺泉への態度が、彼の言う「田中くん」よりも良くないことに気付いた。

「草刈社長と契約の調印があるので」渡辺泉もそれを理解していたので、この家族の時間を邪魔しないように「では明日また来ます」と言った。

人が去った後。

安藤蘭は安藤宗次を見て、複雑な口調で「あなたは私たちに対して、あの田中くんよりも冷たいわね」と言った。

彼女には、以前陽城市を離れた時、安藤宗次に釣り仲間がいたことを知らなかった。

安藤宗次は眉をひそめた。