309木村さん:人は連れて行った_2

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海外。

「こちらが守田教授です。現在はR国の外国人教師で、」村上主任は学生たちに目の前の中年の教授を紹介した。「R国のMSNT研究所の責任者であり、皆さんの先輩でもあります。当時、物理学専攻で上位3位以内で入学した…」

守田教授は40歳前後で、江渡大学の学生たちを一瞥すると、村上主任の話を遮った。「私は特別に君たちの2つの講演を聞きに来たんだ。」

木村浩の暗黒物質に関する専門性は誰も疑うことができない。

彼がここで講演を行うと知り、今日は守田教授だけでなく多くの人が噂を聞きつけてやってきていた。

「皆さんはここで他の人が集まるのを待っていてください。私は守田教授を先に上に案内します。」守田丈に遮られても、村上主任は驚かず、彼を階上へ案内した。

他の人たちは互いに顔を見合わせ、白川華怜の隣で時戸若菜はようやく安堵のため息をついた。「この守田教授はプレッシャーがすごいですね。」