午前8時、午後2時、最後の便は翌日の午前8時だった。
白川華怜と畑野景明たちは最初のグループで午前8時に国に飛んで帰る予定だった。
数人は早々に荷物をまとめ、白川華怜も安藤宗次に連絡を取った。彼も今日江渡に戻る予定で、明石真治は7日前に帰って木村翼を迎えに行っていた。
ただ、出発直前に江渡大学のチームの一人が一日早く帰って研究室の面接に参加する必要があった。
白川華怜はしばらく考えて、彼を先に帰らせることにした。
「じゃあ、あなたは明日出発ね」この一ヶ月近くで村上主任も白川華怜と親しくなっていた。彼は最後のグループの学生を連れて帰る予定だった。「私と同じ便で」
白川華怜は自分のスーツケースに座って、「どちらでも構いません」と答えた。
「じゃあ今から空港スタッフに連絡して変更してもらうよ」学生が出発するまで村上主任は安心できなかった。もし何か起これば、石川雄也が夜中にここまで飛んでくるだろう。「君は私と一緒に行こう、午後の便は心配だから」