第81章 私の結婚は私が決める

撮影現場で忙しく働いていた梁川千瑠は、やっと休憩の機会を得た。

霧島冬真との関係を深めたいと思っていた。

しかし、突然みんなが夏目星澄というシンガーについて噂しているのに気づいた。

梁川千瑠は同姓同名だと思っていたが、ネットで検索してみると、まさに自分が知っているあの夏目星澄だった。

彼女はずっと夏目星澄のことを、ただの献身的な主婦だと思っていた。

まさか歌が歌えて、しかもこんなにたくさんのファンがいるとは思わなかった。

自分のウェイボーのコメント欄に夏目星澄の新曲を勧める人が多くいた。

梁川千瑠は怒って、それらの宣伝コメントを全て削除した。

彼女が計算したところ、霧島冬真と夏目星澄の離婚冷却期間はとっくに過ぎており、今頃はもう離婚しているはずだった。

まさに自分が霧島冬真の傍にいるべき絶好の機会だった。