夏目星澄は一人で病室にいて、眠りたくても眠れなかった。
退屈なので窓の外の星を眺めていた。
見ているうちにトイレに行きたくなった。
でも今は体が弱っていて、自分で動くのも不便だった。
時計を見ると、もう12時近かった。
こんな遅くに看護師を呼び出すのも気が引けた。
少し迷った後、結局一人で壁を伝ってトイレに行くことにした。
一歩進むごとに休みながら進んだ。
トイレの入り口に着く頃には息が切れていた。
今や進退両難の状態だった。
看護師を呼ばなかったことを少し後悔していた。
夏目星澄は焦って泣きそうになった。まさか最後にお漏らしするなんて...
それこそ大恥をかくことになる。
誰かを呼ぶべきか迷っているところで。
突然病室のドアが開いた。
夏目星澄は心の準備もなく驚いて、転びそうになった。