林田瑶子はエイミーのオフィスを出ると、すぐにニューヨーク行きの航空券を予約した。
そして、夏目星澄にこのことを伝えた。「星澄、私はニューヨークに東條煌真を探しに行くわ。良い知らせを待っていてね。」
「東條煌真の情報が入ったの?」
「いいえ、でももう待てないの。直接会いに行くわ。」
夏目星澄は心配そうな声で言った。「だめよ、瑶子。一人で行くのは危険すぎるわ。お兄さんは知ってるの?」
林田瑶子は胸の中の怒りを抑えながら言った。「知らないわ。知らせたくもない。星澄、あなたは知らないでしょうけど、兄さんがどれだけおかしいか。私を心理カウンセラーに連れて行ったのよ!」
夏目星澄は一瞬固まった。どうして心理カウンセラーに?
もしかして、林田瑶子が東條煌真は偽物だと言ったから、彼女の精神状態がおかしいと思ったのかしら?