第137章 境界線_2

望月あかりは首を振った。「私の買い物はどこ?みんなにプレゼントを買ってきたのに」

「小応接室よ」プレゼントの話が出ると山田ゆうは元気になり、望月あかりについて小応接室へ向かった。彼女はずっと開けて見たかったのだが、お姉さんの物なので、礼儀正しく我慢していた。

小応接室にはプレゼントの箱が山積みになっていた。その中には謝礼として買ったものと、望月あかり自身が買ったものがあった。望月あかりは山田ゆうと望月紀夫へのプレゼントを二人に渡し、残りは山田進に部屋まで運んでもらった。

望月あかりは望月紀夫と一緒に部屋に入った。望月紀夫は少し困惑した様子で「お姉ちゃん?」と尋ねた。

どうしたの?

「何でもないわ。お姉ちゃんが買ってきたものの中にルームメイトへのプレゼントもあるから、明日寮に持って行ってね」望月あかりは首を振り、それほど深刻な口調ではなく言った。「明日お姉ちゃんは出張かもしれないから、先に実家に帰って」