第138章・スキャンダル_2

お正月で皆暇だったため、スマートフォンを手に騒ぎ立て、この件は大きな話題となった。

人々は森はるかのウェイボーで様々なコメントを残していた。

重要な時期に、また誰かが一枚の写真を掘り出した。その写真は、車好きのブロガーが偶然道で撮影したもので、写真には限定版のブガッティが写っていた。ブロガーはその車が気に入り、またその車は滅多に見られないものだったため、記念として撮影したのだった。

車の窓は開いており、山田進と望月あかりの顔がはっきりと見えた。この時期は、森はるかが入院して「別れ」を宣言した時期と一致しており、このウェイボーは森はるかが「うっかり」いいねを押してしまった。

この一手で、望月あかりと森はるかのライバル関係が完全に確定した。この女同士の争いで、望月あかりは社会的影響力で森はるかに及ばず、惨敗を喫した。

望月あかりがこのことを知ったのは、元宵節も過ぎた頃で、この件はすでに激しく発酵していた。

もし望月あかりがギャラリーとの協力が順調で、ウェイボーとギャラリーの交流が必要でなければ、おそらくこの件が終わるまで彼女は知らなかっただろう。

類は友を呼ぶもので、周りにこういったものを使う人がいなかったため、誰も望月あかりに教えなかった。

ウェイボーでは、内部事情を知る人が望月あかりは孤児で、地方都市の農村戸籍を持ち、苦心して山田進に取り入ったと言っていた。

怪しげな手段で山田進と結婚し、森はるかは当時フランスで働いていて、その隙を突かれ、知って即座に帰国したものの、この婚約を阻止することはできなかった。

そのため、あの夜「運命の人」森はるかは深く傷つき入院し、さらに意味深なウェイボーを投稿して、失恋を暗示した。

しかし、望月あかりは愛されておらず、夫の家族からは一銭も与えられず、今は夫の施しで生活している。

一方、森はるかは「Yくん」と再び愛を燃やし、「Yくん」は貞節を守るため全く帰宅せず望月あかりに会おうとせず、望月あかりは完全に「Yくん」から冷遇されている。

この話を聞いて、望月あかりは「内部事情を知る人」が誰か分かった。森結衣だ。

流産を経験した後でも、まだ収まっていないとは思わなかった。今は暗闇に隠れて彼女を死地に追い込もうとしている。