第118章 救いを求める

真夜中の12時、田中かなたは望月あかりに助けを求める電話をかけてきた。

望月あかりは山田進との戯れを中断し、急いで着替えて人を探しに出かけた。山田進も彼女について行った。

田中かなたが教えてくれた住所に従って、二人は車で狭い古い通りに着いた。その通りは住宅街で、街灯がないか壊れたままで誰も修理していなかった。時折犬の鳴き声と野良猫の鋭い叫び声が聞こえ、不気味な雰囲気だった。

車が入れない路地なので、望月あかりは車を降り、路地の中へ走って行った。足元がよろめき、アスファルトの水たまりに下水が溢れ出していて、あやうくその汚水に転びそうになった。

「気をつけて、排水溝があるよ」山田進は望月あかりを支え、携帯のライトを出して、二つの携帯で望月あかりの道を照らした。

望月あかりは古い通りの奥へ進み、古い個人商店の前で田中かなたを見つけた。店はとっくに閉まっていて、入り口には黄ばんだ光を放つ小さな看板があり、彼女は半袖とショートパンツ姿で自分を抱きしめるように路肩に座り込んでいた。