司瑛人は聞きながら、顔色を曇らせた。
しかし、優しい声で諭すように言った。「このドレスは綺麗だよ。色も君に似合っている。私の言うことを聞いて、これを着てくれないか」
桐山念は不満そうに声を上げた。「色以外は何も良くないわ。デザインが酷すぎるわ。司瑛人、私はスターなのよ。たくさんの人が注目しているのに、こんな服を着て人前に出られるわけないでしょう!」
「他のに変えてくれない?」念は優しく懇願した。
司瑛人は念の言い分にも一理あると思ったが、この店の服を頭の中で素早く探してみた。
最終的な結論として、他の服は多かれ少なかれ露出が多すぎた。
胸元が開いているものや、ウエストにレースの透かし模様があるもの、さらには可愛らしいセクシーなスタイルのものまであった。
そのため、司瑛人は同意しなかった。