第183章 恋しい、とても恋しい

もちろん会いたい。

会いたくないはずがない？

彼が去った瞬間から、ずっと会いたかった。

でも今回は、最初に会いたいと言い出す人、最初に愛を告白する人にはなりたくなかった。

臆病だと言われても、弱いと言われても、本当に勇気が足りなかった。

「あなたは？私に会いたかった？」

南雲泉は目を上げ、今回は大胆に、勇気を出して尋ねた。

結城暁は彼女の額にキスをし、その後彼女の顔を両手で包み、真っ黒な瞳で真剣に彼女を見つめ、確信を持って言った：「会いたかった、とても。」

「常に、ずっと会いたかった。」

「君から離れた瞬間から会いたかった。」

これらの言葉は、そよ風のように南雲泉の耳に届き、彼女は聞きながら、魅力的な微笑みを浮かべた。

「私も会いたかった。」

言い終わると、彼女は手を伸ばして結城暁をしっかりと抱きしめた。

この瞬間、二人の心は寄り添い、いつもよりも近くに感じられた。

結城暁が来たため、南雲泉は病院の食堂に行かなかった。

結城暁のルックスがあまりにも際立っているため、食堂に行けば瞬く間に注目の的になってしまうことを恐れたのだ。

そして、彼の立場もあるため、公にすることは適切ではなかった。

最終的に、二人は病院内の小さな公園でベンチを見つけ、そこで食事をすることにした。

環境は簡素だったが、結城暁が持ってきた美味しそうな料理を見た途端、南雲泉の食欲は一気に増した。

カニ玉まん、エビとコーンの炒め物、スズキの蒸し物、酢豚...ほぼすべての料理が彼女の好物だった。

「わぁ、結城暁、すごいじゃない！」南雲泉は感嘆の声を上げた。

彼女が三日月のように笑い、幸せそうな様子を見て、結城暁も笑顔になった。

「早く、温かいうちに食べて。」

「うん。」

二人は食べながら、会話を楽しんだ。

南雲泉は楽しく食事をしていたが、結城暁は少し憂鬱そうだった。

しかし、南雲泉はすぐにそれに気付いた：「どうしたの？なんだか楽しくなさそう？」

「ちょっと不満だよ。」結城暁は言いながらため息をついた：「ある人に、こんな場所に隠されて、食堂にも連れて行ってもらえなくて、特に悔しい。」

南雲泉は彼の作った不満げな表情に笑ってしまった。

彼女が笑うのを見て、結城暁の表情はさらに暗くなり、声を低くして：「薄情な子だな、まだ笑うのか。」