ドアベルが突然鳴り、逃げようとしていた人は足止めされた。
「お母さん!こんな遅くにどうしたの?」
「パスワードが変わってたわね?」
「あ?月が安全じゃないかもしれないって言って、変えたんです。新しいパスワードは...」
「いいわよ、変えたなら教えなくていいの。若い二人の赤ちゃん作りの邪魔はしないようにするわ」
高橋真子の落ち着かない様子に、大和田好美は意味ありげな目で彼女を見つめながら、中へ引っ張っていった。
大和田好美は彼女をソファに座らせ、冷たく感じられた家が、愛しい娘の存在で温かくなっているのを満足げに見つめた。「ねえ、もし月があなたに悪いことをしたなら、私たち家族は離婚を支持するわ。でも彼が何も悪いことをしていないなら、あなたたち二人が一緒にいることが私たち家族の願いなのよ!」
「お母さん、私たち二人の間には何も起こってないんです!」
高橋真子は大和田好美が彼女と藤原月の間に小説のような描写できないことが起きたと思っているのを知り、丁寧に説明した。
「首の噛み跡がまだ消えてないじゃない!まさか私たちに隠れて外に誰かいるの?」
「もちろんそんなことありません!」
高橋真子は慌てて説明したが、説明を終えて大和田好美の全てを見透かしたような表情を見ると、思わずため息をついた。この家族には全く太刀打ちできない気がした。
「二人はまだベッドを共にしていないって言いたいの?」
大和田好美は再び彼女に尋ねた。
高橋真子はすぐに頷いた。「はい!」
「実はソファでするのも、もっと刺激的よ!」
大和田好美は目配せしながら、小声で言った。
「お母さん、私たち何もしてないんです、誓います!」
高橋真子は愛すべき義母がどうしてこんなに可愛らしいのか分からなかったが、とにかくこの件は説明しなければならなかった。
「まだ処女だって言いたいの?」
大和田好美は再び尋ねた。
高橋真子は顔を赤らめながら力強く頷いた。
大和田好美は息を呑み、彼女を見つめた。「じゃあ、キスとハグだけ?」
高橋真子は少し考えてから、急いで頷いた。
「おかしいわね。あの子は体力もあるのに、こんな可愛い子を抱きしめてキスして噛んだりしても反応なしなの?」
大和田好美は心の中で「まずい」と叫んだ。息子にそういう問題があるのかしら?