第11章

夏川和子が戻ってきて、私が行かなかった理由を尋ねてきたので、私は適当な言い訳をした。

その後、港町で商談があると言い訳をすると、夏川和子も疑うことはなかった。

私は港町ではなく、浜市に向かった。

この投資は5年後に破綻するはずだったが、私は5年も待ちたくなかった。

私の身分は多くの人が知っており、浜市に着いて投資の意向を示すと、すぐに多くの人が接触してきた。

その中には、いわゆる第一都市プロジェクトの担当者である田中勇一もいた。

田中勇一は抜け目のない顔つきで、プロジェクトについて詳しく説明し、何冊もの企画書を見せてきた。

これでは多くの人が騙されるのも無理はない。

私は用心深く、とりあえず承諾し、まずは現地を見たいと要求した。

田中勇一と数日話し合った後、私は会社の口座にお金を振り込んだ。

そして浜市の市役所に行った。

私は田中勇一の詐欺について話し、彼の本当の身分も明かした。

市役所の人々は驚き、急いで港区に確認を取りに行った。

残りの時間、私は戻らず、田中勇一と話をした。

田中勇一が私がこの詐欺を知っていることを知った時、驚きの表情を見せた。

すぐに手を出そうとし、私を監禁してこの情報を隠蔽しようとした。

【田中社長、自分が賢すぎるのが運の尽きだ。賢い人間には、いい結末は待っていないんだよ。】

田中勇一のナイフが私に向かって突き刺さろうとした瞬間、彼は警察に取り押さえられた。

港区ではすぐに「田中勇一」という商人が存在しないことが判明した。

港区で生活していた田中勇一を調べたが、浜市に来た田中勇一とは別人だった。

田中勇一はすぐに逮捕され、拘留された。

しかし、彼のマネーロンダリングされた金は見つからず、取り戻すには運次第だった。

同時に、私は浜市のプロジェクトを引き継いだ。

なぜなら、十数年後、浜市が国民に最も人気の観光地の一つになることを知っていたからだ。

ここを、真の浜市のランドマークにしたいと思った!

このことは、夏川和子を含め誰にも話さなかった。

同時に、私立探偵からの情報と自宅の監視カメラの映像も受け取った。

私が不在の間、夏川和子は堂々と山本海斗を家に連れ込んで贅沢な時間を過ごしていた。

夏川和子は本当に山本海斗を愛していて、彼に会社の資金を提供していた。