第13章

夏川のお父さんが私の前に駆け寄り、私を平手打ちしようとした。

私は即座に反撃し、冷ややかな目で見つめた。

【義父は取り乱しているわ。こんなにたくさんのお客様がいるのに。お義母さん、早く連れて帰ってあげて。】

会場のお客様たちは大笑いした。夏川グループは田中グループに頼って何とか生き延びているだけで、彼らも私の顔を立てて来ているだけだった。

今、夏川社長が私を殴ろうとするなんて、まるで犬が飼い主に噛みつこうとするような滑稽な話だ。

夏川和子は何かに気付いたようだが、何も言わなかった。

浜市のプロジェクトが詐欺だったという情報は確実な事実で、夏川のお父さんが警察に通報しても、ただ事件として受理されただけだった。

彼らは全ての過ちを私のせいにした。

誕生日パーティーで恥をかいたことも含めて。