第2章

ヴァンパイアと人間が何百年も共存してきたこの時代。

共に定めた秩序を守らないヴァンパイアを排除し、捕らえるため、ヴァンパイアハンターが必要とされていた。

そして、私の家はヴァンパイアハンターの家系だった。

幼い頃からこの仕事に大きな興味を持っていた私は、ヴァンパイアハンターになった。

あの日は私の初めての単独任務だった。

経験不足で、怪我をしてしまった。

でも幸い、通りかかった人が助けてくれた。

血に飢えた瞳を見て、彼がヴァンパイアだと分かった。

多くのヴァンパイアを見てきたが、こんなに美しい者は初めてだった。

私たちは友達になり、彼は本には載っていないヴァンパイアについての知識を多く教えてくれた。

彼は美しいだけでなく、紳士的だった。

私は避けられなく彼に恋をしてしまった。

彼も曖昧な態度を見せていた。

私は当然のように、彼も私に気があるけど、礼儀正しさゆえに私からの告白を待っているのだと思っていた。

私が告白し、私たちは付き合うことになった。

付き合ってからも、それまでと同じように親密な行為は特になかった。

ある日、彼は私の血が飲みたいと言った。輸血パックの血は汚いと。

ヴァンパイアは勝手に人間の血を飲むことはできない。双方の合意がない限り。

これはヴァンパイアと人間のカップルの間では珍しくないことで、私には断る理由がなかった。

彼が血を吸う頻度は多くなかったが、毎回深く噛んできた。

あの時から、私の体の噛み跡は一度も治らなかった。