高橋家を去ってから数日後、高橋家の株価が突然予兆もなく下落し始めた。
私は少し驚き、高橋家の数日間連続で下落している株価を見て、兄が何か知っているのではないかと合理的に疑った。
「高橋家の株価がこれ以上下がったら、破産してしまうぞ!」
「美咲よ、高橋知也と離婚できて本当に良かった。でなければ、今頃は高橋知也と一緒に数億円の借金を背負うことになっていたところだ!」
父は高橋株式会社の株価が下がり続けるのを見て、ひどく心配そうな表情を浮かべた。
私の心はドキッとした。
兄の言いかけて止めた言葉を思い出し、胸に不吉な予感が湧き上がってきた。
高橋知也のバカ、まさか離婚で私を守ろうとしているんじゃないでしょうね!
ぼんやりしていた時、突然携帯が鳴り出した。
なんと高橋知也と不倫したという秘書の佐藤恵子からだった。