第410章 類は友を呼ぶ

渡辺大輔と見知らぬ女性がSNSで話題になるにつれ、先日ネット上で渡辺大輔が渡辺の母親と三人を渡辺家から追い出したのは野村香織のせいだという噂は自然と消えていきました。野村香織は一件落着したと思っていましたが、今度は彼女が今まで演技をしすぎていたせいで渡辺大輔が彼女に対して完全に我慢の限界に達し、今では新しい相手ができたため、元妻である彼女にはもう機会がないという新たな噂が広まりました。

小村明音が暇つぶしにSNSを見ていた時、これらのコメントを目にして激怒し、富田玲香マネージャーが止めなければ、本アカウントで反論するところでした。

小村明音がスクリーンショットを野村香織に送ると、野村香織は一目見て笑いました。「今そんなに暇なの?富田玲香に仕事を紹介してもらう?暇すぎるなら柴田貴史のことでも考えたら?」

柴田貴史という名前を聞いた途端、昨夜喘ぎ声を上げていた小村明音は顔を赤らめました。今では柴田貴史から逃げるのに必死なのに、野村香織は暇があったら柴田貴史を探せと言うなんて、それは罠に飛び込むようなものです。

渡辺大輔の新恋人の件は数日経っても、まだホットトピックスに載っています。渡辺大輔の元妻として、野村香織も巻き込まれ、田中お爺さんまでわざわざ電話で確認してきました。野村香織が大丈夫だと何度も言い、田中お爺さんはようやく納得しましたが、田中お爺さんが激怒するのを防ぐため、彼女は特に斎藤雪子に頼んで話題の熱を下げるよう対応してもらい、自分が何もしていないうちに田中お爺さんが爆発するのを避けました。

関口美子に出会ったとき、野村香織は斎藤雪子とレストランを出たところでした。前回デパートでバッグを買えなかった一件以来、野村香織は初めて彼女に会いました。店員からの最後の電話を思い出し、関口美子の手のバッグを確認すると、やはりあの日のものでした。

野村香織は眉を上げ、視線を戻して関口美子を見ました。「関口さん、お久しぶりです。」

関口美子も眉を上げました。「野村さん、お久しぶりです。」

野村香織は微笑みました。「関口さんのバッグ、とても素敵ですね。」

関口美子の表情が固まりました。「あ、ありがとうございます。」

関口美子と一緒に買い物をしていた友人が声を上げました。「野村さん、本当に綺麗ですね!」