第158章 手伝い

南野陽太は急いで言った。「でも成功してないじゃない。おまけに七郎おじさんに殴られて怪我したし、加藤蒼も閉じ込められちゃったし。お父さんが前から言ってたでしょ、七郎おじさんは手ごわいって。もっと気をつけないと！」

南野陽太は加藤蓮の側に寄り、そっと彼に寄りかかった。

加藤蓮は冷たく鼻を鳴らした。「仕方ないさ、成功できなかったんだから」

彼は指でティーカップを撫でながら、考え込んだ。「でも、この件はやり続けなければならない。鈴木千代の言う通りだ。加藤家を手に入れるには、外では時田家と月島家と手を組み、内では七郎おじさんを排除する必要がある。月島家は彼女と月島凛がいるから問題ない。時田家には少し力を入れないとな」

南野陽太は彼が鈴木千代の名前を出したのを聞いて、心中穏やかではなかったが、表情には出さないようにした。「でも時田徹也は南野星の叔父さんにあんなにやられたし、時田家の当主も明らかにあなたを責めてるわ。どうやって力を入れるの？」

加藤蓮は自信たっぷりに言った。「それは問題ない。十分な利益があれば、手に入らない人材などいない。ただ、一つだけ、君の助けが必要なことがある」

南野陽太はすぐに姿勢を正した。「加藤蓮さん、私に何をしてほしいの？」

加藤蓮は微笑み、手を伸ばして南野陽太のこめかみの髪を耳の後ろに掻き上げた。「これは、君にしか手伝えないことなんだ」

南野陽太の顔が輝いた。

加藤蓮は親しげに微笑み、彼女の頬に手を添えた。「君の芸術学校には美人が多いだろう？私は君に、外で仕事をしてくれる、きれいな女の子たちと友達になってほしいんだ」

南野陽太は理解できなかった。

加藤蓮の笑顔がだんだん凍りついていった。「そんなことも分からないのか？男というのはな、金、酒、女、どれか一つは好きなものだ。好きなものがあれば、必ず戦友、同盟者、友人になれる！分かるか？」

「あなた、私のクラスメイトに、そんなことをさせるの？」南野陽太は大いに驚いた。

加藤蓮は笑いながら頷いた。「何を驚くことがある？君のような十八、九歳、二十歳くらいの若い女の子が一番フレッシュで魅力的で、男たちが一番好きな年頃だ。少し調教すれば、君のように男を誘惑できるようになる」

南野陽太は恥ずかしさと怒りで加藤蓮を軽く叩いた。「加藤蓮さん！」