第462章 コントロール

普段なら、愛し合う二人が共に生きられないなら、せめて共に死にたいと思うかもしれない。一緒に死ぬだけ、大したことじゃないと。

でも今、この瞬間、私は加藤律が生きていてほしいだけ。私の命と引き換えでもいい、彼に生きていてほしい、ちゃんと生きていてほしい。

たとえ彼が私のことを覚えていなくても、私のことを忘れてしまっても構わない、ただ彼に生きていてほしい！

それが今の私の唯一の願い、加藤律がちゃんと生きていることだけを願う！

背後から足音がして、振り返るとマギーが入ってくるのが見えた。私は喜びのあまり泣き出した。

「マギー、彼が生きていればいい、ちゃんと生きていれば、私はどうなってもいい、本当にいいの」私は取り留めもなく言った。

マギーの表情には、憐れみと、ため息と、諦めが混ざっていた。