第477章 離れる

出発する時、月島糸からの連絡を待っていたが来なかった。

叔父さん、山崎浩介、麦田絵麻、加藤真凜が見送りに来て、その後ろには目を赤くした不良グループ四人組が立っていた。

おじいさんと蘭伯母さんたちには告げなかった。別れの悲しみを増やすだけで、彼らを悲しませたくなかった。

私は皆と一人ずつ抱き合って別れを告げた。

私は白川浅里、白川晴、おっちゃんだけを連れて行った。マギーは私の客人で、彼女は自分の「容器」である堂本澪と、頭から足まで覆う黒いマントを持っていた。

これからは、世界を放浪することになる。

たぶん三年、あるいは——

一生かもしれない。

窓の外が白い雲でいっぱいになるまで、私はようやく泣き出した。泣き疲れて、眠りについた。

夢の中ではずっと走っていた。とても疲れるほど走り続け、前方に一筋の光が見えた。私はその光を追いかけ、止まることなく走り続けた。夢の中でも楽しくはなかったが、あえて考えないようにして、ただ前へ前へと走り続けた。