白川浅里と白川晴の視線が彼女に向けられた。私たちの心は通じ合っていた。白川浅里の体はすでに行動の準備ができていた。私は危険を感じ、急いで叫んだ。「浅里!軽率な行動はやめて!」
マギーは素早く二歩後退し、軽く笑いながら言った。「南野星、やはりあなたは賢いわね」
彼女は右手を伸ばし、軽く開いた。彼女の爪は尖って長く、黒い光を放っていた。掌には明らかに黒い粉が一掴みあった。
彼女は白川浅里に笑いかけた。「南野星がまたあなたたちの命を救ったわ!私は南野星を傷つけないけど、あなたたちに関しては状況次第よ。あなたたちを側に置いておくことは、南野星への牽制になる。私はもちろんそれを望んでいるわ。でも、あなたたちが私の身の安全を脅かすなら、容赦しないわよ」
私はほっとした。白川浅里と白川晴の表情はすでに極限まで険しくなっていた。