「どうしたんだ!」平野晴人が大股で入ってきた、全身に火薬の匂いを漂わせながら。
皆が私を一瞥した後、急いでそれぞれの仕事に戻った。
「お嬢様?」平野晴人が私を見た。
私はモニター画面を指さして平野晴人に見せた。
海面の火はもう消えかけていて、あちこちに破壊された残骸が浮かんでいた。
平野晴人も大いに驚いた。
「おじさん、船に乗ったわ」私はすすり泣きながら平野晴人に告げた。
平野晴人の顔色は極限まで悪くなった。
「平野隊長、こちらは終了しました」
「平野隊長、こちらも完了しました」
報告に来る者がいた。
平野晴人は手を振った。「すぐに撤退、電源を切れ、第五班は残って、全員が離れた後に爆破しろ」
それから彼は優しい声で私に言った。「お嬢様、私についてきて」
そして振り返ることなく走り出した。