077 告白

夏川澄花は電気をつけると、空気中の埃で咳き込んでしまい、蘇我紬を外に押し出しながら、ドアを完全に開けた。

「長く帰ってなかったから、掃除してなくて。空気を入れ替えましょう」と説明した。

蘇我紬は元気なく頷いた。

夏川澄花は彼女の前で指を鳴らし、珍しく協調的に言った。「自分がダメだと分かっているなら、早く損切りしたら?」

「本当に諦められるなら、とっくに彼と入籍してたわ。今まで待てたはずない」

蘇我紬は苦笑いした。

その言葉に夏川澄花も沈黙してしまった。

しばらくして、彼女は口を歪め、不機嫌そうに言った。「紬、約束して。思い切りをつけて。そうすれば、こんなに苦しまなくて済むわ。人は自分に厳しくなってこそ、他人を震え上がらせることができるのよ」

蘇我紬の目が揺れた。今夜の夏川澄花は、以前のおおらかな彼女とは全く違っていた。