第81章:老人すらも見逃さない

「いいですよ!」藤原親父は願ってもないことだった。

彼は時田浅子が自分で選びたくないと思っていたから、自分で決めたのだ。

店員がまた近づいてきた。

「お二人様、ミルクティーのご用意ができました。どうぞごゆっくりお召し上がりください」店員は二杯のミルクティーを持ってきた。

彼女はミルクティーをテーブルに置いた。

「他のデザインを選んでいるところですので、少々お待ちください。すぐに準備いたします」

「宝石やダイヤモンドを選ぶ必要はありません。私は好きではないので、金を買いたいです」時田浅子は直接言った。

「あ、はい、かしこまりました」店員は気まずそうに頷いた。「金のアクセサリーも取り扱っております」

「アクセサリーではなく、加工費がかかるので割に合いません。金の延べ棒など、グラム単位で計算されるものでいいです」