第88章:彼女は離婚したい?!

時田浅子も思いもよらなかったが、みんながこんなに気を遣ってくれて、あれだけの料理が全部食べ尽くされるとは!

山本おばさんは藤原時央のために再び食事を用意し、ちょうど彼に届けようとしていたとき、時田浅子が入ってきた。

「山本おばさん、私が藤原若旦那に持っていきます」

「ありがとう!」山本おばさんはすぐに食事トレイを時田浅子に手渡した。

時田浅子はトレイを持って藤原時央の部屋に入った。

藤原時央は物音を聞いても顔を上げず、淡々と言った。「そこに置いておいて」

時田浅子はトレイをテーブルに置き、その場に立ったまま。

しばらくの間、何と切り出せばいいのか分からなかった。

藤原時央は何かに気づいたようで、ようやくゆっくりと顔を上げた。

彼女だったのか?

老人に取り入るだけでは足りず、今度は彼に取り入ろうというのか?