第101章:藤原さまが自ら見送りに行く

藤原時央は声を出さず、パソコンを開き、明らかに老人とこの話題を続けたくないようだった。

老人は藤原時央が頑なな様子を見て、言葉もなく頭を振った。

恋愛に関しては、藤原時央は絶対にどうしようもない泥のようなもので、立て直すことができないタイプだった。

「認めたくないなら、私もお前をどうすることもできない。いつか後悔する日が来るぞ!」

老人はそう言って、部屋を出て行った。

藤原時央はドアが閉まる音を聞きながら、手の動きを止めた。

焦っている?

彼はこの言葉を何度も考えていた。

心の中の正体不明の怒りがまた湧き上がってきた。

「パン」という音とともにパソコンを閉じた!

彼は、時田浅子が彼の人生で出会った最大かつ最も対処が難しいトラブルだと感じていた!

10時頃、外から物音がした。