第121章:義母の前で藤原さまは少し大人しい

時田浅子は驚き、信じられない様子で藤原時央を見つめた。

彼女は聞き間違えたのだろうか?

藤原時央が良いと言った?

お爺さんはベッドから立ち上がった。

「お爺さん、動かないで!」時田浅子は急いで近づいた。

お爺さんは脇にあったフルーツバスケットを取り上げ、藤原時央の腕に置き、急かした。「早く行きなさい。」

時田浅子:……

藤原時央はすでに車椅子を動かし、先に進んでいた。

時田浅子は急いで追いかけた。

藤原時央はドアの前で彼女を待っていた。

「持って。」彼は冷たい声で言った。

時田浅子は彼の腕からフルーツバスケットを取り上げた。

重い!

「何階?」藤原時央は尋ねた。

「藤原若旦那、本当に行かなくていいんです。外のバルコニーで少し待っていてください。すぐに戻りますから。」

藤原時央は心の中でイライラした。