第313章:用が済んだら縁を切る

時田浅子は残りたかったが、母親が同意しなかった。

彼女は藤原時央と一緒に帰るしかなかった。

二人が出て行くとすぐに、お爺さんと安藤さんが煮込んだスープを持って見舞いに来た。

時田秋染はお爺さんを見るなり、起き上がろうとした。

「横になっていなさい、起きないで、傷はまだ治っていないよ」とお爺さんはすぐに言った。

「お爺さん、どうしてわざわざ?あなたがこうして直接見舞いに来てくださるなんて」

「当然のことだよ、当然。君がICUから病室に移った日に見舞いに来たかったんだが、回復の妨げになるかと心配して、今日になってしまった」

「浅子と時央も今日来ていましたよ、ちょうど帰ったところです」

「時央も来たのか?」お爺さんは少し驚いた様子だった。

「はい、時央という子はお爺さんと義理の母親によって本当に素晴らしく育てられましたね!成熟していて落ち着いていて、謙虚で礼儀正しい。以前は浅子のことをずっと心配していましたが、まさか天がこんな縁を与えてくれるとは」