「緑ねえさん、あなた本当に彼の言うことを聞くの?」
「仕方ないわね、彼は私たちの社長なんだから、社長の言うことを聞かないわけにはいかないでしょ?」
時田浅子:……
どうやら、この件は、自分で藤原時央と話し合わなければならないようだ。
「浅子、藤井監督が私を訪ねてきたわ。話し合いをしたんだけど、彼らは私たちが提案した全ての条件を受け入れてくれたわ。それに、藤井監督は番組の総監督として、この件について責任逃れできないと言って、番組を代表してあなたに公に謝罪するって言ってるの。」
「それは必要ないわ。この件は藤井監督の責任じゃないし、緑ねえさん、あなた承諾してないよね?」
「もちろん承諾するわけないわ。藤井監督はかなり評判のいい人だし、もう年配だし、本当にあなたに謝罪したら、逆にあなたの評判に影響するわ。得るものより失うものの方が大きいわ。この件の元凶が相応の罰を受ければそれでいいのよ。」